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研究室の基本方針

 (2022.2.10 改訂)
 
3年生、4年生向け】宇宙に関する理論的な研究を行いたい学生を歓迎します。しかし、4年生でできることは時間的にも基礎知識的にも限られます。そこで、鹿児島大学大学院、あるいは他大学院への進学、就職に関わらず、
 
4年生の夏までに進路を決める
 
を厳守してください。本研究室では4年生には十分な勉強の時間を与えます(ゼミへの参加や、計算機の管理はある程度自分でする必要がありますが、それ以外の日常的な仕事、観測当番といった仕事はありません)。進学の場合、理論宇宙物理の研究は広範囲にわたるため、他大学の大学院の研究室を含め、適切な進路に進むことを目指してください。どこの研究室がよいか、など相談には随時応じます。夏以降、卒業研究に専念してもらいます(希望と余裕があればもっと早くスタートしてもよい)。物理宇宙プログラムでは、卒業研究は2月中旬のポスター発表で終わりますが、本研究室では「卒論」(日本語でよい)を卒業式までに書く、というのをルールにしています。
 
なお、本研究室では個人の資質や希望分野を無視して、むやみに鹿児島大学の大学院進学を勧めることはありません。就職できないからという理由で大学院進学することは推奨しません研究(勉強とは違います)がやりたい、という強い意思と能力のある人だけに勧めます。
 
他大学の大学院を受ける場合は必ず相談してください(学部の成績や希望の研究テーマを聞いた上でアドバイスします)。その場合、原則として、鹿児島大学大学院も受験してください。近年、大学院受験に失敗するケースが少なからずあります。鹿大の大学院に合格しないようだと他大学も厳しいです。
 
【4年生、M1】
 
修士課程の学生の場合、M2の6月までに進路を決めてください。
 
M2の前期は就職活動に時間を取られますので、M1の間に十分研究を進めておくことが重要です。
秋の天文学会で発表するというのが一つの目標です。
修士論文も日本語でかまいませんが、できれば国際的な専門誌に論文を載せる、というのも目標にしましょう。実際、卒業生で論文出版まで漕ぎ着けた人もいます。
 
修士課程で本研究室を選ぶ場合、修士課程卒業後に就職することが原則です。もちろん、覚悟と努力が必要ですが博士後期課程への進学も可能です。ひとつの目安はM2の夏(博士課程入試があります)までに国際的な査読誌(Astrophysical Journal、Publication of Astronomical Society of Japan等)に論文を1本投稿(もしくは投稿準備中)していることです。
 
卒業研究にしろ、修士論文の研究にしろ、研究は「キャッチボール」です。私からは随時ボールを投げます。取れないようなボールは投げないつもりですが、あなたから何かしらの反応がない限りは、次のボールを投げることはできません
 
国内あるいは外国の大学や研究所の研究者と共同研究をすることも多々あります。また、国立天文台などの計算機共同利用への申請や各種講習会にも積極的に参加してもらいます。
 
当然ですが、研究室には毎日、朝から来てください。
週1回程度、進捗会(全員参加)で研究の進捗状況を報告してもらいます。進捗会での報告をすることは1)研究内容の整理 2)プレゼンの練習 3)研究の方向性の再確認(他の人からのアドバイス)など極めて重要です。特に用事がない限り必ず出席してください(曜日と時間は相談して決めます)。
 
研究室では、日常的にSlackを用いて連絡や進捗報告をしています。数値シミュレーションを用いた研究する人が多いですが、言語は特に指定はしていません。さまざまなコード(プログラムのこと)を使いますが、多くはすでに完成されたコードなので、一から自分で書く必要はないです。先輩が使っているものであれば、使い方を教えてくれます。可視化(グラフを描いたりすること)にはpythonを使うことが多いです。他には、gitgithubも使います(分からない人はぐぐってください)。論文を書くのはLaTeXです(使ったことがなければ勉強しましょう)。Wordで書くのは全く推奨しません
 
大学院生ともなれば、基本的に土日はないと思ってください。こう言うと、ブラックだと思う人がいるかもしれませんが(実際、以前そう言われました)、強制するわけではありません研究成果が出てなければ、土日だろうと研究するのが当たり前です。世界のライバル研究者が待ってくれるわけではないからです。基本的に、
 
研究成果 = 研究能力 x 研究時間
 
です。能力がゼロなら成果もゼロですが、普通はそういうことはないのでどんな人でも地道に費やした研究時間・勉強時間で成果は決まります
 
研究成果が出れば大いに休みましょう。時間の使い方は自由です。時間を効率的に使い、オンとオフをはっきりさせましょう。研究はときに精神的に辛いものです。息抜きになるような趣味をもつことを推奨します。身体を鍛えることも重要です。
 
あと、研究室に入ったら、私のことは「さん」づけで呼んでください。研究の現場では対等なので。ただし、他の研究室の先生は「先生」と呼んだ方が無難でしょう(たまに先生と呼ばないと怒る人もいます...)。